うつ病では「うつ」症状のみが現れますが、双極性障害(躁うつ病)は「躁」と「うつ」の症状を繰り返す精神疾患です。
双極性障害の原因は、最近の研究から遺伝的要素、環境的要素、病前性格などが関係し合って起こるのではないかと考えられています。
また、双極性障害の約2/3の人が「うつ」から始まることがわかってきました。「うつ」だけを数回繰り返したのちに、ある日突然、「躁」になるタイプがあり、最初 は「うつ病」と思っていたのに、実際には双極性障害だったというケースも少なくないようです。
その特徴まとめると、双極性障害の経過では圧倒的にうつ病相が多く(Judd. 2002)、双極性障害の2/3はうつ病相期です(Daban. 2006)。単極性うつ病の12%は長期間で軽躁・躁病となることが知られています(Akiska.l 1995)。そして、抗うつ薬によって、rapid cycler 化(頻回の躁病相とうつ病相の交代)、病状不安定化、混合化となってしまう危険性があります。
双極性障害では、思考範囲の拡大と思考速度の加速、忍耐力の向上、活力の増進、知覚の先鋭化、生き生きとした楽しそうな様子、そして、楽観的思考といった各種機能の向上が認められます。このため、患者様はこの状態に留まることを強く望みますが、この状態は必ずしも長くは続きません。1~2ヶ月も過ぎるとうつ病相に転じることが一般的です。
時には誇大妄想に発展したり、周囲が馬鹿馬鹿しく思えることでイライラ感、易刺激性亢進のために対人・対社会関係のトラブル、金銭トラブルを引き起こしてしまいます。うつ病相に転じると、躁病相の最中に引き起こしてしまった、こうした問題に悩んでしまうことも多いのです。
「双極性障害」は、精神障害のなかでも非常に自殺の危険性が高い疾患です。自殺企図率は「うつ病」よりも「双極性障害」のほうが高いとされています。とくに、「躁」から「うつ」に転じたタイミングが最も危険で、「躁」の時の自分の行動を思い返し、激しく自分を責めて自己破壊的な行動に走ってしまいがちです。 また、「躁」の症状と「うつ」の症状が同時期に入り混じって表れる「混合状態(気分は落ち込んでいるのに、焦る気持ちが生じて、じっとしていられない)」にある人も自殺率が高いと言われています。
また、複数の著名なエピソード (職歴・経歴が不安定、驚くべき法的トラブル・不安障害や物質乱用の併発)を持ち合わせています。
躁うつ病は、きちんと治療すれば改善出来る病気です。しかし、再発率は90%を超えるとされており、再発エピソードを繰り返すことで機能低下が進行する可能性があります。また、エピソードの発現数が、その後の治療効果低下や予後に影響を与えます。よって、正確な診断を下すこと、そして疾患の長期的経過をしっかりと観察していくことが重要とされています。 基本的な治療としては、薬物療法と精神療法があります。薬物療法では、気分安定薬を中心に、症状に応じて抗精神病薬、睡眠薬などを組み合わせて用います。
精神療法には、心理教育、認知行動療法(考え方や物の捉え方、行動を変える)、対人関係療法、社会リズム療法(生活リズムの乱れを修正する)などがあります。
これらの治療法のなかから、患者さんに合った方法を選択したり、組み合わせたりします。
小平市の心療内科・精神科
医療法人社団 野苺会 小平仲町クリニック
診療内容 》
心療内科・精神科/精神保健相談・睡眠相談/もの忘れ相談
住所 》〒187-0042 東京都小平市仲町652-1
TEL 》 042-346-0888
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